辻 石斎

五代目 辻 石斎 × 北大路魯山人 魯山人好 瓢膳

  • ¥ 148,500 - tax in
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五代目 辻 石斎作 魯山人好 抱一写瓢膳
ろさんじん ごのみ ほういつうつしひさごぜん

北大路魯山人が大正14年開業の「星岡茶寮」のためにデザインし、二代目 辻 石斎と作り上げたひょうたん柄の盆。 


50年以上前に粗挽きされた木地のストックが蔵から発見されたことがきっかけで、五代目 辻 石斎 × PHAETON によって黒漆で仕上げられた特注品。今では新たに手に入れることが難しい、当時の熟練技術によって仕上げられた大判の木地が現代の顔を持って復活した。

スタンダードな盆でありながら、座して食事する際に手に取りやすいサイズ。そして魯山人がテーブルの上で使われることを想定したであろう絶妙な脚の高さで、合理的かつ日本的な高貴さを思わせる美観を損なわない美しい盆の形状に仕上がっている。

銀箔の上に文字をのせるデザインは、もとは無地の箔の部分にその時々の文字を書いて使うものであったが、盆の生産が増えるにつれ、文字自体もデザインの一部として蒔絵で仕上げられることとなった。日月椀同様、箔が絵柄のベースとなっていることで、高価な器であっても普段使いできるように、絵柄が薄くなってもすぐに箔の貼り直しや絵柄の再絵付けができる秀逸なシステムを取り入れている。魯山人が好むこの箔の上に絵柄を施す手法と瓢柄は、品名にもなっている琳派の「酒井抱一」の多大な影響から来ており、魯山人らしいユニークかつ豊かな発想が形となった傑作である。

「在陋巻不改 其楽賢哉」 古く汚いうらだなにすみ、一向に改めようとしない その方が気楽で片肩がこらない、下世話に言えば 「楽は下に在り」



※受注、納期に関してはお問い合わせ下さい。


(SIZE)
実寸 (W35cm×H3.5cm 脚高8mm)


(仕様)
檜 、漆 、銀箔


(生産)
石川県 加賀市 山中町 五代目辻 石斎


(付属品)
桐箱


(お取り扱いに関して)
漆器を長く使うには、できるだけ毎日使い、洗って拭くことが大切です。
水かぬるま湯、または薄めた中性洗剤で洗い、洗った後は必ず水気を拭き取って下さい。
表面を柔らかな布で磨き上げるようにして吹くことで漆器は艶を放ち、使うほどに美しい色合いになってゆきます。

クレンザーや金たわしで洗うのは厳禁です。(傷の原因になります)
電子レンジで温めない。(内部の水分が飛んでひび割れの原因となります)
直射日光にあてない。(紫外線によって漆が劣化します)
陶磁器や金属器と一緒に洗わない。(ぶつかると傷の原因となります)
食器洗い乾燥機は使わない。(急激な乾燥やアルカリ性洗剤など劣化の原因となります)

屠蘇器や重箱など、年に1・2度しか使わない食器を長期保管する場合、きれいに水気を取るため、
拭いた後に風通しの良い所で2・ 3日陰干ししておくと良いです。
そのあと柔らかい紙に包み箱に入れて保管してください。
湿気のある状態で保存しますとひび割れたり漆がはがれたりしますので、ご注意下さい。

また当店にてお買い求めいただきました辻石斎作品に限りましては修理を承ります。
詳しくはお手数ではございますがお問い合せ下さいませ。


《 漆塗り うるしぬり 》

空気中の塵との戦いの中で行なう上塗の作業と適度な温度と湿度を保った漆風呂と呼ぶ室の中で乾燥させる。 神経のはりつめたきめ細かい手仕事を繰り返し完成する作品は漆独特の艶やかな美しい仕上がり。

《 石地塗 いしじぬり 》

「石地塗|いしじぬり」は、別名「鞘塗り|さやぬり」と呼ばれる技法の中の一つ。研ぎつけた下塗り面に漆を塗り、乾かないうちに、乾漆粉(ガラス板などに漆を塗り、固めた物をさらに粉末にしたもの)を蒔き、乾いた後生漆で固め表面を平らに研ぐ。さらに胴擦りして摺漆をし磨き上げて仕上げる。通常の塗りに比べ丈夫で傷も目立ちにくいため、手によく触れるものに適している。